平成29年度第1回ソフィアメディセミナー『在宅における福祉用具の活用~導入から活用にむけて~』

5月13日(土) 9:30~12:30
平成29年度第1回ソフィアメディセミナー
『在宅における福祉用具の活用~導入から活用にむけて~』
講師:香川寛(作業療法士・NPO法人リハケアリングネットワーク代表理事)
http://rehacare-net.or.jp/

はじめに
 なぜ、福祉用具について学ぶ必要があるのか?
香川寛講師をお招きして、「人として当たり前の生活」と「尊厳あるケア」のための福祉用具活用について説く香川講師は、広島県出身。内閣府事業としての英国派遣のチャンスを得たことをきっかけに一念発起し、『NPO法人リハケアリングネットワーク』を設立。『人として』『生活者として』を重視したケアとリハビリテーションの実践、褥瘡や拘縮などの2次障害のない尊厳のある生活が当たり前な地域を目指した現場のコンサルティング、研修活動、在宅支援事業を展開している。今回の講義では、目的別、種類別の2つを主軸に、どうすれば「福祉用具を生活支援に活用できるか」の基本の考え方について講義頂いた。

福祉用具を使う目的とはそもそも何か?
福祉用具専門相談員研修用テキストでは、その目的として、①失った身体機能の補完・代償、②日常生活での自立度の向上、③介護の軽減・省力化、④病気の抑制・事故の防止、と述べてある。
しかし、福祉用具の目的はそれでだけではない、と氏は述べる。在宅の現場には、「不適切な環境」「不適切なケア」が原因で生じる2次障害が数多くある。2次障害を予防するため、要支援・介護者にとっての生活の中の不快な要素を取り除く必要がある。福祉用具を用い、短いリハビリの時間を使って「それ以外の生活を支援する為のマネジメント」と捉えることにより、テキストに記載されていない福祉用具利用の目的、「健康の保障」「尊厳の保障」へ繋ぐことが可能。

福祉用具種類別の活用
生活を構成する基本動作は「寝る」「座る」「立つ」「移動(移乗)」の4つ。これらの動作に対して、どの福祉用具を用い、何を目的とした福祉用具なのかを考える必要がある。言葉で伝えるだけではなく、まずは「体験してもらうこと」が特に大事だと繰り返し説いていた。

生活支援に生かすために
 現在の医療現場では、病院・在宅・施設・・・と多種多様なサービスとモノに取り囲まれ、入院期間は短縮化している。故に、急性期~回復期~生活期~終末期と、それぞれの場面を支える側が、用具の役割を正しく理解する必要がある。「どういう生活の過ごし方をしたいか」を決めるのは生活者本人の意思であり、それを念頭に置くことによって、初めて「福祉用具を活用した生活支援」が創造される。